ライコ PCM用ブローチrayco tools

難削材のブローチ加工にインコネル、ハステロイ、チタン合金用ブローチ

Rayco ライコブローチ

ライコ ブローチツールとは

ライコツール社のブローチツールは、PCM社のブローチホルダに取り付けて使います。従来品の刃物と同じφ8シャンク仕様なので、今までと同じように取り付けて使用することができます。

PCMの2160シリーズホルダに取り付けた状態

(PCMの2160シリーズホルダに取り付けた状態)

次のようなお客様向けのブローチツールです。

  • 1

    PCM社の刃物シャンク8ミリのブローチツールホルダを使っている方

  • 2

    ステンレスやチタン合金、インコネルなどの材料にブローチツール加工をしていて、刃物交換頻度を下げたい方

ライコツール社の刃物は独自の熱処理加工が施されています。
従来の刃物より寿命が長くなって、工具交換頻度を削減できたという事例が沢山あります。

加工事例

加工事例をいくつかご紹介いたします。

加工事例1

アメリカ ラデックス社の事例

Radax Industries Inc., 877-211-5210, www.radax.com
使用設備 ツガミ社スイス型自動旋盤
材料 SUS630相当(17-4PH)

ラデックス社のサコはSUS630相当の材料にPCMブローチツールを使って六角穴加工をしていました。従来使っていた刃物では、500個加工が終わると刃先が摩耗して交換が必要になっていました。ある日、Linkedinでライコツール社の#7ブローチツールのことを知り、社長のクリス・ルーニーに連絡しました。クリスはサコにライコツール社の#7を試すよう提案しました。

サコが#7を試してみたところ、驚くことに最大で1800個ものワークを加工することができました。現在は1000個加工後に刃物を交換するようにして、不良率0%を維持し続けています。従来は500個しか加工できなかったので、ライコツール社の#7を使うことで交換頻度を半分にすることができました。

ラデックス社ではSUS630相当以外にも、チタン合金やS7(50CrMoV13-15,SKD系), 15-5PH(航空部品に使われる析出硬化系ステンレス)、SUS316なども加工していましたが、今は全てライコツール社の#7を使用しています。

ブローチツールで加工できる材料として、当社ではHRC24未満のワークが対象としていますが、アメリカでは力のある大型の機械を使うことで、もっと硬い材料にも加工事例があるようです。刃物を変えることで加工できなかった硬いものが加工できるようになる、という話ではありませんのでご注意ください。

加工事例2

SUS630調質相当材への加工事例

航空部品では高硬度な材料が用いられる場合があります。今回相談があった材料は、SUS630調質材(17-4 H900 condition material)への対辺5/16”(7.93mm)六角加工です。従来使用していたブランド以外にも複数試しましたが、どれも同じような結果で、1個加工できるか否かという散々なものでした。このねじ部品の加工は最終工程の六角加工以外は問題なく進んでいるだけに、どうしても改善しなければならない状態でした。加工条件も問題無し、PCM社のホルダも異常はありませんでした。状況を改善すべく、ライコツール社のクリスは#7を提案しました。

始めは工程を分けて後工程で放電加工機での六角穴加工を考えていましたが、現在は平均160個あまりをブローチツールで加工できるようになり、旋盤内で完結できるようになりました。ライコツールの同等品は世の中に存在しない、まさに天下無双と言えるでしょう。

加工事例3

改質ステンレス455材(HRC45)の加工

ある日アメリカ東海岸のある会社から電話問い合わせがありました。彼らは改質ステンレス455材に対辺1 /4インチ(6.35ミリ)の六角穴を加工しようとしていました。有名な2社のブローチツールを試しましたが、どちらも1個加工できるかどうかという散々な結果でした。彼らがそのメーカに相談したところ、その改質ステンレス455材は硬すぎてブローチツール加工は対応できないと言わてしまいました。

彼らは六角部の加工だけではなく、部品としてねじ全体の加工を数日のうちに終わらせなくてはなりませんでした。しかしブローチツール加工がうまく行かないので機械は止まっていました。困っている彼らに対して、ライコツール社は他のユーザーで改質ステンレス455の加工実績があることを伝え、材料が硬すぎるからできないということではないと言いました。相談を受けた当日中に対辺1/4”の刃物を発送しました。数日後、ライコツール社の刃物のおかげで期日までに加工を終えることができたと彼らから連絡がありました。

ライコツール社には同じような改善事例が沢山あります。なぜ改善できるのか?それはライコツール社独自の熱処理に秘密があります。刃物の材質やコーティングではなく熱処理にこだわって難削材に挑戦するブローチツール、それがライコツール社の刃物です。

ライコツール社の#7のラインナップと注文用コード

ラインナップは順次拡大予定です。 対辺寸法はPCM社の標準品と同じ、公差域が異なります。シャンクは既存品と同じφ8です。使用するにあたりホルダを改造する必要はありません。

ライコツール社の#7のラインナップ
注文コード 対辺寸法(mm) 公差(mm)
Rayco1 2.553 +0.005/0
Rayco2 3.071 +0.005/0
Rayco3 4.086 +0.005/0
Rayco4 5.086 +0.005/0
Rayco5 6.084 +0.005/0
Rayco10 8.104 +-0.011

ブローチツールの工具交換頻度でお悩みの方は是非お試しください。

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